私が東京にある病院の精神科を受診したきっかけは、突然何とも言えない不安感に襲われ、冷汗やめまいなどの発作が出るようになった事です。
最初は体のどこかが悪いのかな?と思い、内科や脳神経外科を受診して検査を受けましたが、異常は見られませんでした。
悪い所が無くて良かったと安心した半面、やはり原因不明の体調不良は続きます。
次第に密室が苦手になり、毎日の通勤電車が悩みの種となりました。
電車に乗り込んでドアが閉まると、急に胸がドキドキして冷や汗が出てくるのです。
さらにクラクラと眩暈がして立っていられないため、停車駅で下車してしばらく休憩しなければいけません。
そんな事を繰り返す訳ですから、当然会社にも遅刻してしまい、たくさんの人に迷惑をかけていました。
母にその状況を話すと、「それは精神的なものじゃないの?」と精神科へ行く事を勧められました。
正直なところ、精神科を受診するのは特別な人といったイメージを持っていたため、自分が受診しなければいけないのはショックでした。
なるべく人に知られたくない、見られたくないという思いが強く、なるべく自宅や会社から離れた病院を探しました。
殺伐とした殺風景な病院だろうなと思っていましたが、普通の自宅のような、アットホームな雰囲気の建物でした。
中に入ると静かな音楽が流れており、ほんのりと優しい香りに気持ちが落ち着きました。
完全予約制で他の患者さんと遭遇する事のないよう配慮されていたのも良かったです。
医師は穏やかで話がしやすそうな雰囲気の方でした。
症状を説明すると、「それはパニック障害の可能性もある」と言われ、「この病気は焦ってはダメですよ。焦る事なく自分のペースで治療していきましょう。」と教えてもらいました。
服薬治療がメインですが、最初は副作用に苦しみましたが、今はその薬にも体が慣れて落ち着いてきました。
まだ完治はしていませんが、いつも「焦らないで良いからね」という言葉をかけてもらっているので、以前より確実に体の調子は良くなっています。
パニック障害についてだけではなく、日常のいろいろな愚痴を聞いてもらい、本当に信頼出来るお医者さんです。